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| 腕の立つアングラーたちは皆それぞれに独自のテクニックを持っているものだが、唯一ドラッグセッティングに関してだけは異口同音に口をそろえる。ドラッグのプリセットは必ずボートを出す前に行なうべきだ、と。たしかに、勘だけに頼ったドラッグ設定というのは、まったく当てにならないものだ。 セットしたドラッグが正確に何ポンド(もしくは何キロ)なのかを知るには、やはりハンドスケールが必要である。すなわち、伝統的な例の方法で計るわけだ。ラインの先端にハンドスケールを接続して1人が引っ張り、もう1人がリールのドラッグを調節するのである。だが、これだけでははたして充分といえるだろうか。 |
| 例えば、ドラッグの設定は、まずドラッグワッシャーを暖めてから行なうということを御存じだろうか。この方法は各地のトーナメント・アングラー達によって当然のごとく実践されている。ワッシャーを充分に暖め、乾いた状態(熱で膨張した状態)にした上でドラッグを設定しないと、後で設定値が狂ってくるのである。これを解決するためには、ラインを繰り返し強く引っ張り、ワッシャーを摩擦で暖めるとよい。具体的には、ドラッグを適度な強さに調節した上で1人がライン先端のスナップスイベルを持ち、ゲームフィッシュのファーストランを真似て強く引っ張るのである。 とはいえ、リールによってはこのヒートアップを行なう必要がない場合もある。例えば、ワッシャーの熱膨張を抑えるために、ペンリールのワッシャーには新素材が用いられているし、シマノのティアグラにも同様の工夫が見られる。 |
理想的なドラッグ値は、使用するラインテストの25〜30%。それをドラッグレバーのストライクドラッグ・ポジションに合わせるわけである。ストライクドラッグを設定したら、今度はドラッグレバーを一番前に倒した状態(最強の状態)を計っておくとよい。ファイトの最終段階で、強いドラッグ値が必要な時など、マキシマムでどの位の強さがあるのかを知っておくことは重要だ。 たとえどんなに経験を積んだアングラーであっても、ハンドスケールほど正確に計ることはできない。勘はあくまでも勘でしかないのだ。トロフィーサイズのマーリンがジャンプする時に、そんな勘が当てになるだろうか。ドラッグ設定には絶対スケールを用いるべきなのだ。 |
| もうひとつ、ドラッグ値は1日に何度もチェックすることを忘れてはならない。朝1回セットしただけで長い1日を通すのはあまりにも危険だ。気温の上昇は、魚のファーストランと同様にドラッグワッシャーを膨張させる。もちろん、1尾キャッチした後にも計り直したい。ドラッグを計り直すことなど、ほんの数分で終わる作業なのだから、手間を惜しむべきではないだろう。
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