106Lb Pacific Sailfish
On 2Lb Class

コスタリカ
「バヒア・ペズ・ベラ」にて
対ライン強度比50:1を達成!

2Lbラインで
106Lbパシフィック・セイルフィッシュ
相原元司さん


かつてシーバスの2Lbおよび4LbラインクラスのJGFA日本記録を持っていた相原元司さんは、1993年9月11日、コスタリカの「バヒア・ペズ・ベラ」にて、106Lb8ozのパシフィック・セイルフィッシュをキャッチした。使用ラインはなんと2Lbテスト! 対ライン強度比は実に50:1を超える!!

SPORT ANGLERS(以下S):106Lb8ozを2Lbでということになると、対ライン強度比は53対1ですよね。20Lbテストで1,000Lbオーバーのマーリンを釣るというのもたしかにスゴイですが、感じを想像することはできる。2Lbというと、シーバスでさえ思わずためらう細さですからね。想像がつかない。
相原さん(以下A):
そうですね。でも、僕にしても、あの時の釣行で初めて2Lbを使ったわけじゃなくて、ライトラインの釣りは昔からスズキでやっていたんです。2Lbと4Lbのショアからの日本記録(2Lbテストラインクラスはウエイト4.7kg、4Lbは6.4kg)を達成したこともありますし、世界記録には至りませんでしたが、スヌークやターポンにも2Lbで挑戦しているんですよ。

S:というと、相原さんにとっては、ごく自然の成り行きとしてセイルフィッシュに至ったということですね。
A:
ええ。まず2Lbでスズキの日本記録を達成できたというのがあって、それならスヌークの世界記録をイケるはずだと思い、コスタリカに行ったんです。その時はスズキ用のタックルそのままで、バスロッドを使いました。結局、かなりデカイやつを掛けたんですが、根ズレでリーダーブレイクしてしまいました。2Lbのラインではなく、リーダーが切れたのには驚きましたね。
 だけど、その後で面白いことがあったんです。スヌーク狙いのタックルにターポンが掛かったんですよ。それも、かなりイイ型で、ガイドの推定では65から70Lbということでした。当時の世界記録は、2Lbで54Lbでしたから、キャッチすれば確実に新記録です。ところが、完全にスヌーク狙いでやっていたもんで、ギャフを積んでいなかった(笑)。1時間3分ファイトした後で切れてしまいました。でも、これは自信になりましたね。2Lbでも結構イケるんじゃないかと…。

S:で、その後のセイルフィッシュへの挑戦となったわけですね。
A:
ええ。106Lb8ozを釣ったのは、ちょうど初日でした。僕は丸橋さんより一足先に現地入りしていたので、ボートは1人で乗ったんですが、いつも頼んでいたアルトゥーロという優秀なスキッパーがよそに引き抜かれていたんですよ。それで全然知らないスキッパーと組むことになったんです。でも、バヒアのことだから、そんなに下手な奴のはずがないだろうと、100Lbアップならキープするからヨロシクと頼んで海に出たんです。
 最初の1尾は散々ジャンプして7分後にはフック抜け。サイズが小さかったので落ち込みはしませんでした。むしろ、あんなにジャンプして水圧を受けても、ブレイクしないんだと自信がつきましたね。魚さえ出れば、これはイケる!と。

S:で、出たわけですね。
A:そうです。2尾目でした。ティーザーに出た時からデカイと思いましたね。フックアップさせてからジャンプして、やはりデカイぞ!と(笑)。でも、30分ファイトしてみてムリそうなら、ラインを切ろうと決めていたんです。だけど、30分の間に、リーダーがもう少しで届くということが3回ありました。これなら大丈夫と思ったんですが、そのスキッパーはやはりヘタクソで、こちらで指示しないと何もしない(笑)。結局、4回目のトライで何とかランディングできましたけどね。ファイトタイムは38分でした。
 それでボートに上げてみると、やっぱりデカイんですよ。僕にとっては10本目のセイルなので、だいたい大きさは分かりました。で、すぐにバヒアへ帰ったわけです。
S:しかし、2Lbというラインでファイトは成立するんですか。
A:します。というか、させなければ。ラインを弛ませてはダメです。完全なラインシステムとドラグ調整、そして、ドラグを最大限に生かすよう、ロッドとラインを常に90度に保っていれば、フックアップ後すぐにプツンということはないですね。少なくともファイトはできる(笑)。ランディングできるかどうかは運ですよ(笑)。

 2Lbラインクラスのパシフィックセイルフィッシュ世界新記録としてIGFAに申請した相原氏は、その後、意外な知らせを受けた。相原氏の106&1/2Lbを4&1/2Lb上回る111Lbが7月5日にキャッチされ、すでに新記録として認定されていたのである。アングラーは当ウェブ第1章「トップアングラーズ10傑」でも紹介しているジェリー・ダナウェイ。たしかに世界記録の夢は破れたわけだが、53対1という驚異的な対ライン強度比を達成したことに変わりはない。


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