SUCCESSFUL DOWNRIGGER FISHING
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| 従来のトローリングシステムでは引くことが困難であった中層からボトムを効果的に狙うために開発されたのがダウンリガーである。しかも、ダウンリガーにセットされる様々なタイプのラインリリースを駆使することによって、キャスティングに使われるようなライトスピニングタックルでのトローリングも可能なものにした。ダウンリガーを使用する際の仕掛けも特別なものはまったく必要としないので、通常のトローリングまたはキャスティング用のものがそのまま使える。 |
| 大仰ではないダウンリガー ダウンリガー。当ウェブ読者諸兄の多くは、その名前に聞き覚えがあることだろうし、それがボートフィッシングでなかなか威力を発揮するエキップメントでありそうだ、というあたりまではご存じのこととは思う。ただ、日本のスポーツフィッシング・シーンでは、まだ少数派の艤装品であることもまた確かだし、それがどんな場面で使われるのか、具体的な紹介をされる機会が少なかったこともあって、なんとなく“大仰な舶来の釣り道具”的な誤解をされているフシもないではない。しかし実際のそれは、確かに舶来のものではあるし、さまざまな工夫がされた道具ではあるが、決して大仰なものではない。 実は、この“大仰なものではない”というのが、この記事の目的のひとつでもある。場所は横浜、狙いはシーバス。岸壁から、あるいはローボートまで含めたごく小型のボートでも狙える魚を、ダウンリガーを取りつけた小型のフィッシングボートで釣ろうというわけだ。むろん、そこにはダウンリガーならではの特性が、大いにここのフィッシングに生かされるであろうという理由もある。 |
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| そもそも、端的に言ってしまえば、一定の水深を保たせながら、フネでルアーなりベイトなりを引くための道具がダウンリガーである。確かにボートや岸壁からのキャスティングでも、中層を探ることができるが、その場合は、あくまでも“点”。どんなルアーを使ったとしても、それは最終的に水面に向かって引き上げられることになる。しかしダウンリガーでルアーを引いた場合は、“線”で中層を探ることができる。魚がいるであろう水深にルアーを留め、それを引く。しかも、ダウンリガーの場合、ヒットと同時にラインはウェイト(ダウンリガーで引く錘)からリリースされるから、それから先は十分にファイトを楽しむことができるのである。通常のキャスティングやトローリングではできない、ダウンリガーを使ったライトタックル・フィッシングのメリットというのはここだ。 もちろん、ウェイトの水深というのは自由に設定できるし、引きながらそれを変化させることもできるから、それによる“探り”の範囲は広い。ラインに錘を付けてルアーとかベイトを沈ませるのとは違い、その水深設定の自由度は実に高い。これにボートの左右への動きを加えると、“線”で探るとはいうものの、その線は、3次曲線ともなりうるのだ。 |
| 小型ボートにフィッティング この取材で使ったフネはジャベリン181SS。18フッターのセンターコンソーラーだが、バスボートをはじめとして、フィッシング系のボートには多くのノウハウを持つメーカーのモデルらしく、コンソール前方にはキャスティングなどのためのスペースが十分に設けられ、ヘルムシート下にはクーラーボックス、船尾にはライブウェルが備わる。全長6mに満たない小型のモデルだが、フィッシングのために生まれたボートならではの、戦闘的な印象を与える1艇であった。これに、2基のダウンリガーをセット、2基とも米国のキャノン製で、1基は“Digi Troll II”というコンピュータ内蔵の電動モデル、もう1基はUni Troll(手動式)。今回はこれらにテレスコピック・ブームという2フィートから5フィートまで伸縮自在のブームを取り付けた。ダウンリガーの基部には“ロープロファイル・スイベルベース”。これはダウンリガーを45度刻みで回転固定するベース。ウェイト(錘)は片側10ポンド、片側に6ポンドを使用した。 |
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フネにダウンリガーをセットする方法はいろいろあるし、そのためのアダプタ類も非常に充実しているが、今回はフネに取り付けられていたロッドホルダーを利用し、“ジンバル・マウント”を使ってセット。これはロッドホルダーに差し込んで使うマウントである。なお、こういったダウンリガー自体の解説や、そのセッティングに関しては、今後あらためて当ウェブ上でノウハウ記事を組む予定でいるので、そちらを楽しみにしていただきたいが、特に今回使用したキャノンの場合はバリエーションも豊富で、アダプタ類もシステマティックに揃えられているのが特徴である。 |
| 使ったタックルは通常のキャスティングとほとんど変わらない。まずひとつは7フィートのグラスファイバー製スピニングロッドで、6〜16ポンドクラスのもの。調子はライトからミディアムである。いつもはキャスティングに使用しているものである。もうひとつは“ダウンリガーロッド”と呼ばれる8フィート6インチのやはり同クラス。調子はミディアムである。ダウンリガーロッドといっても、実はそれほど特別なものではなく、キャスティング用のものとそれほど違わない。ただ、後述する理由で、調子がダウンリガーに合ったものにしてある。こういったロッドは、サーモン相手のダウンリガー・トローリングによく使われるタイプということだ。 |
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2基のダウンリガーにはテレスコピック・ブームとロッドホルダーがセットされていた。今回使用したタックル程度ならば、十分にこのロッドホルダーで支えることができ、位置的にもなかなか使いやすい。 |
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| もちろん、その効用は十分 狙ったポイント付近で、狙った水深にルアーを沈め、ボートを走らせる。ただ、注意しなければならないのは、水中の構造物や根などだ。ルアーを引っ掛けるくらいならまだしも、ダウンリガーのウェイトを引っ掛けてしまうと困ったことになる。もし、魚探を装備していたなら、特にそういったところには気を付けたい。危なそうなところは十分に迂回してフネをすすめよう。 ヒットすると、ラインはダウンリガーのリリースから外れ、あとは通常のファイトと同じ。むろん、そのときにはダウンリガーのウェイトを素早く巻き上げる。もしも、フネの動きでアングラーをフォローしなければならない場合などは、ヒットしていない側のダウンリガー(と流していたルアー)も巻き上げなければならないのは当然である。 さて今回の釣果は? 残念ながら期待のシーバスはダメだったが、もちろんちゃんとダウンリガーの効用は確かめられた。 |
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| 最初に予定していたバースには大型船が入港していたので近付けなかったため、通常はキャスティングなどで楽しむポイントへ移動。4〜10mくらいの水深を中心に探ったところ、しっかりとヒットがある。なかには少々魚が小型で、ウェイトからラインがリリースされなかったケースもあったが、そんなときはロッドを2〜3回あおってやれば外れる。スプーンはもちろん、ソルトウォーター・フライ+ドジャーという組み合わせもなかなか効果的で、ちゃんとヒットする。また、今回使用したフネには魚探が搭載されていたので、それで見つけた魚群らしいものに、すかさずルアー深度を合わせるということもできた。このあたりは、さすがにダウンリガー。 シーバスをはじめとした、ライトタックルの世界でも、ダウンリガーというのは確実にその楽しみを広げてくれる。ダウンリガーというのは、なにもビッグゲームだけを対象としたエキップメントではなく、さまざまな場面で、さまざまなスタイルで使える、便利で手軽なエキップメントなのである。 |
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今回は手軽に楽しめるスポーツフィッシングへのダウンリガーの応用を考えてみたが、今後、さまざまなカタチで、ダウンリガーとの付き合い方を記事にしていく予定だ。フィッティングから、実際の釣行まで、さまざまな企画が現在進行中である。
※ダウンリガー等に対するお問い合わせは、ユニコン・エンジニアリング・サービス(株) 電話0466-27-8119(代表) |