SUCCESSFUL DOWNRIGGER FISHING
|
| コピー&フィールド・テスト/石丸益利 写真/編集部 イラストレーション/松原三千男 このシリーズでは、ダウンリガーのシステムやセッティング方法について、解説と実釣シーンを混じえながら紹介してきた。ウェブ読者の皆様は、これまでのシリーズでダウンリガー・フィッシングの概略を御理解戴けたことと思う。基本的に、ダウンリガーは仕掛けを沈めるための道具であるわけだが、今回は、そのダウンリガーの効果をさらにアップさせるためのさまざまなメソッドについて紹介してみよう。ビッグゲームの世界も、ダウンリガーの使用で大きな広がりを見せる。 |
![]() |
| 実践的ダウンリガー・フィッシングの応用例 ●チャミングメソッド チャムバッグ(コマセ袋)を使ったこの方法は、トローリングとして行なうよりも、アンカーまたはブイでボートを固定して、ボトムフィッシングのスタイルで行なうことが多い。この方法を利用すれば、根魚から回遊魚まで幅広い対象魚を効果的に狙うことが可能になる。 また、通常の船釣り仕掛けのように、テンビンやオモリ、コマセカゴといった附属品が直接仕掛けに付いていないため、よりライトなタックルで釣りをすることができる。当然魚がヒットした後も、ロッドと魚との間には何も抵抗となるものがないのでダイレクトに魚とファイトが楽しめ、しかも、オモリやコマセカゴなどの水中抵抗による魚のバラシもなくなるわけである。アメリカでは、この方法にライブベイト(シャッドなどの小魚やシュリンプ)をセットして、マグロ類やカンパチ、ヒラマサなどの大型回遊魚に効果を上げている。 |
![]() |
![]() ![]() |
では具体的にチャミングメソッドでの釣り方を説明してみよう。まずダウンリガーのウエイトにセットするチャムバッグ(コマセ袋)を用意する。チャムバッグは使用するコマセによって網目の大きさを変え、コマセが効果的に流れ出るようにする。また、チャムバッグの大きさは小さ過ぎるとコマセを何度も詰め直さなければならなくなるので、コマセの冷凍ブロックが1〜2ケ入る程度の大きさがよいだろう。中に入れるコマセの種類は一般の船釣りと同様で、イワシのミンチやオキアミなどでよい。ハリに付けるベイトはオキアミや身エサなどを用いるが、ライブベイトがあればより効果的にストライクを得ることができるであろう。このメソッドで使用するタックルは対象魚の大きさによって当然異なるわけだが、基本的にボートを動かさずに行なう釣りなので、ロッドはトローリング用のものよりも幾分スローアクションのタイプがよいだろう。特にライブベイトを使う場合はエサの食い込みをよくするためにもこの点が重要となる。 仕掛けを入れる手順を説明すると、まずウエイトにチャムバックを取り付ける。次にセットバックさせる長さと同じくらいの長さだけウエイトを沈める。そしてベイトをその長さより多少短目にセットバックさせ、スタッカーリリースラインをセットしておく。これから目標の深度までウエイトとチャムバックを沈める。このメソッドの場合、ラインを多少ドロップバックさせて、ストライクした後、魚がベイトを食い込むタイミングを与えてやるとよいだろう。 |
| ●アトラクターリグ アトラクターリグのアトラクターとは集魚板のことで、音や光によって集魚効果を高めるために使用する。ダウンリガーフィッシングで一般的に使用されるアトラクターにはフラッシャー(ドジャー)やインラインブレード(カウベル)などがある。これらのアトラクターはフライやタコベイト、小型のスプーンやプラグといったルアーでトローリングを行なう際にその威力を発揮する。特にフライやタコベイトのようにそれ自体にアクションがないものでトローリングをする場合には、ドジャーが非常に有効である。アトラクターの使い方はいたって簡単で、ラインとリーダーの間にそれらをセットすればよい。リーダーの長さはドジャーの場合2〜3ft、インラインブレードの場合は10〜20ftほどにしておく。必要以上にリーダーを長くすると集魚効果が低下してしまう。 |
| これらの仕掛けのセットバックの距離は、アトラクターから2〜5ft前方の位置にリリースクリップをセットしておく。アトラクターを使用した時のトローリングスピードは通常よりもスローで行なう。それは、アトラクターがスロースピードでも充分にアクションするということと、スピードが速くなるとアトラクターと水中抵抗が大きくなってリリースクリップが外れてしまうためである。 |
![]() |
![]() |
●スタッカーシステム![]() |
スタッカーシステムとは、1基のダウンリガーで複数の仕掛けを流す時に行なう方法である。この方法でルアーまたはベイトのどちらでもトローリングすることが可能であるが、トローリングスピードがあまり違い過ぎるものを同時に引くのは避けた方がよいだろう。 スタッカーシステムを使用する際には、リリースクリップが2個連結されたスタッカーリリースか、もしくはケーブルにセットするスタッカークリップが必要となる。スタッカーシステムで仕掛けを流す手順は、まず下側に流す仕掛けのセットバックさせる長さ分をサオ先から流しておき、ラインをウエイトに取り付けたリリースクリップにセットする。次に下側と上側の仕掛けの間隔分ウエイトを沈める。それからワイヤーにスタッカーリリースのスナップを引っ掛け、一方のリリースクリップをワイヤーにセットして位置を固定する。そして上側の仕掛けをセットバックさせる分サオ先から流し、先ほどのスタッカーリリースのもう一方のリリースクリップにラインをセットする。最後に両方のリールから同時にラインを送り出し目標の深度までウエイトを沈めてやる。スタッカーシステムで複数の仕掛けを同時に流す時は、セットバックの長さを多少短くしたほうがライントラブルを避けるためにもよいだろう。 |
| 特にこのシステムでライブベイトを使用する時は、2本の仕掛けの間隔を考慮してセットバックの距離を決めなければならない。2本のラインのセットバックを長くしすぎると時としてベイト同志がからみ合ってしまう場合がある。また、ウエイトを沈める速度が速すぎるとダウンリガーのケーブルにセットバックさせている部分のラインが巻き付いてしまうことがあるので、ボートのスピードを考慮しながら比較的ゆっくりとウエイトを沈めてやったほうがよい。スタッカーシステムの仕掛けを巻き上げる場合、まず上側のラインがダウンリガーの先端まで巻き上がってきたらラインをスタッカーのリリースから外し、次にもう一方のケーブルにセットしたリリースを外す。この時スタッカーにはセフティー用のスナップフックがケーブルにかかっているので、そのままにしておけば自動的にウエイトの所まで下がってしまうことになる。そしてそのままウエイトを水面まで巻き上げて下側のラインをリリースから外せばよい。 |
![]() |
![]() |
| ●ライブベイト・トローリングメソッド カツオやメジマグロなどのナブラに遭遇して活きのよいライブベイトが手に入った場合は釣れた魚にすぐフックをセットしてライブベイトトローリングを行なうことができる。まず最初にベイトにする魚を小型のフェザージグやカグラなどを使って釣るわけだが、その前にステンレスワイヤーをセットしたフックにダクロンなどのループを結び、それにベイトリギングニードルを引っ掛けたものを用意しておく。そして、ベイトとなる魚が釣れたら魚にダメージを与えぬように注意して、素早くフックをセットする。この際に仕掛けの用意が間に合わなかった場合には、魚の腹を上に向けてウォッシュダウンホースブロから海水を送り込んでやると暫く元気に生きている。 フックのセット方法は、右図のように行なう。ベイトにフックがセットできたら直ちにベイトを海中に戻してやる。そしてラインを30〜45mほど送り出したところでラインをリリースクリップまたは、ラバーバンドでウエイトの後方にセットしておく。そして、ライブベイトでトローリングをする場合には、10〜12m程度ドロップバックをさせておき、ヒットした際にベイトを呑み込ませるタイミングを充分に与えてやる。また、リールのドラグは水圧でラインが引き出されないギリギリの強さに調節しておき、ストライクでラインがリリースされた後、暫くリールからラインを送り出してやる。それからドラグをストライクポイントの位置まで戻すと同時にボートでゴーをかけ、フックアップさせてやる。 ライブベイトのトローリングスピードはベイトをできるだけ自然に泳がせるため、1〜3ノットといったスロースピードで行なう。2機掛けエンジンでスロットルを下げてもスピードが速すぎる場合には、エンジン1機をニュートラルにしてもう一方をアイドリングの状態でスピードをスローにしてやる。ライブベイトフィッシング用のタックルは、通常のトローリングを行なう際のタックルをそのまま使用することができる。あらかじめフックにダクロンまたはリギングスレッドのループをセットして、そのループにリギングニードルを掛けたものを用意しておく。ループの長さはベイトの大きさによって異なるが、10〜15cmくらいのものをフックにセットしておけばよいだろう。 |
![]()
|
![]() |
![]() |
![]() |
| ※ダウンリガー等に対するお問い合わせは、ユニコン・エンジニアリング・サービス(株) 電話0466-27-8119(代表) |