DON MANN
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チャーターボートのほとんどが和船である日本の状況を考えると、スタンダップ・フィッシングというスタイルは現実的かつ実戦向きと言えるだろう。たしかに簡易なチェアを持ち込むという手もあるが、戦闘的なスポーツフィッシングボートの機敏さと機動力を和船に求めるのは土台無理。それならいっそ自分で動き回れるスタンダップの方が柔軟に対応できるというもの。さて、今シーズンいっちょスタンダップに挑戦してやろうという人も、またすでにやってますという人も、この特集をじっくり読んで、スタンダップの基礎から完璧にマスターしてほしい。Fitting Yourself for Stand-up Tackle無知が生んだ悲劇〜ある若者の例〜 |
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イエローフィンをフックアップした若者は、隣のアングラーのラインにオマツリさせまいとさっそく奮闘し始めていた。その時、隣のアングラーのロッドが同じように引き絞られていたことは言うまでもない。さらに悪いことに、若者のリールのドラグ値はライン強度の25%を遥かに超えてしまっていた。100Lbテストラインを平気で使うようなツナ・マッチョのアングラーたちでさえ必ず守っているという25%のドラグ値をである。 オマツリを避けようと身体を横に向けたほんの一瞬をまるで狙っていたかのようにツナが突進した結果、若者はバランスを崩し、舷側レールを飛び越えて、寸でのところで片手でレールをつかんだ。レールを背に、どうにか後ろ手につかんでいるといった格好である。もちろん、リールはハーネスにしっかりとつながれたままだ。無茶なドラグ値という味方をつけた屈強なツナにとって、若者の片手をレールから離させることなどあまりにもたやすかった。若者は叫ぶ間もなく広大な太平洋へと落下した。ロッドとともに……。 まるで岩のごとく沈む若者ではあったが、リールのドラグレバーを探り当て、フリースプールにするまではどうにか息をこらえることができたようだ。なんとか海面に浮き上がった波は、タックル一式を腰の周りに付けたまま、無事?船に引き上げられたのである。 |
| この事件を伝えた記事は一様に、彼がはたしてどのくらいの深さまで沈んだのかを話題にしていたが、いずれにしろ地獄の一歩手前まで沈んでいたことは間違いなかろう。 この幸運な?若者の話は、スタンダップに関する最も大切な教訓を我々に教えてくれている。いざスタンダップでビッグゲームに挑む際には、自身の体力的な限界と対象魚のパワーを考慮した上で、ジンバルベルトやハーネス類を慎重に選び、リールのドラグ値を設定すること、である。 |
| なぜスタンダップなのか。 スタンダップ・フィッシングの利点 スタンダップによるビッグゲームとのファイトに、チェアファイトでは決して得られない利点とスリルがあるのは事実である。先述した若者が乗っていたような南カリフォルニアのロングレンジフリートにおいては、スタンダップという釣り方はあくまでも必要の結果として発達した。この手のボートにファイティングチェアは無縁であって、立ってファイトする以外に方法がないのは当然なのだ。しかしながら、チェアを装備したスポーツフィッシング・クルーザーの場合は違う。アングラーには、スタンダップかチェアかの選択が許されている。ビルフィッシュやツナの大物(ここで言う大物とは正真正銘のソレのことだが)とやりあう場合には、やはりファイティング・チェアのほうに強みがあるというのが私の意見なのだが、スタンダップでしか得られない利点というのも確かにあるのだ。 |
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| ひとつは「動ける」という点である。魚がどの方向に走ろうが、スタンダップ・アングラーは自ら移動して対応することができる。このアドバンテージは特にファイトの最終段階において顕著になる。例えば、魚がボート際に寄ってきて、急にボートの下に潜られでもしたら、チェアにどっかと腰を下ろしたアングラーにとってはなす術がない。ところが、もしもコックピット内を自由に動ければ、アングラーはあらゆる状況に対して柔軟に対処することができるのである。 2番目は、スタンダップ用のショートロッドとクイックなポンピングを組み合わせることによって、魚に対してより大きなプレッシャーを与えることができ、その結果、ファイトタイムを短縮できるという点である。この作用を効果的に応用しているのが、マーシャ・ビアマンのようなマーリン・エキスパートたちである。事実、彼らはいわゆる「ショートストローク」テクニックを駆使して数え切れないほどマーリンをキャッチしている。もちろん、カリフォルニアのツナ・フィッシャーマンにしても同じ理屈だ。 |
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そして、もうひとつの利点。それは同じゲームフィッシュを相手にするのなら、スタンダップでファイトしたほうがより充実した満足感が得られるという点である。実際、スタンダップであれば、チェアファイトではなかなか見ることのできない瞬間を目にする可能性もあろう。マーリンをフックアップした直後など、チェアアングラーはロッドやハーネスをセットするのに忙しく、跳躍するゲームフィッシュの姿を見る暇などないのが常である。それに、チェアよりもスタンダップで釣ったほうが上といった認識があることも確かだ。 |
| ギアの重要性。賢い選び方と買い方 もともと西海岸のツナ・フィッシャーマンたちの間で火のついたスタンダップ・フィッシングだが、東海岸やカリブ海のアングラーに飛び火するのにさして時間はかからなかった。しかし、形ばかりが先走り、ハーネスやジンバルベルト、ロッドといったギアの重要性はすっかり忘れられてしまっているようだ。事実、テコの原理によるショートロッドの威力さえ知らずに、無茶なドラグセッティングをしているビギナーが後を絶たない。自らの体力的な限界と、タックルの限界をまったく無視したドラグ値にしているわけである。こうした無知は、先ほどの若者のように海に引きずり込まれるか、フック抜け、あるいはラインブレイクによって糸の切れた凧のごとく後ろに飛ばされるかのどちらか、いずれにしても悲惨なことに変わりはない結果をもたらすのである。当然のことだが、シミュレーティング・マシーンと現実との間には、常に大きな隔たりがあるものだ。ボートは絶えず揺れているわけで、実際の魚にしてもマシーンのような手加減は絶対にしてくれない。 何年か前のタックル・ショーで、私はシートハーネスのパワーを改めて実感した。ハーネスにはロープがつながれており、ロープは頭上の滑車を介して鉛の重りに結ばれている。ハーネスをセットして体重をかけると、重りが持ち上がり、ハーネスの威力が体験できるという仕掛けである。実際のファイトで魚に与えられるプレッシャーの大きさにいたく感動しながらも、私の脳裏にはふと別の恐ろしい考えがよぎった。このような物凄い力の引っ張り合いをしていて、もしもフックが抜けたり、ラインブレイクすると、いったいどうなるのか! 痛めた首や背中を擦りながら病院の廊下を歩く自分の姿が頭に浮かび、私は身震いした。 さてそれでは、これからスタンダップ・フィッシングを始めようというアングラーはどうすればいいのか。危険だから、やめる? とんでもない! それどころか、以下に述べる簡単なガイドライン――そのほとんどは常識的なものだが――を守るだけで安全にスタンダップ・フィッシングを楽しむことができるのだ。 |
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まず最初に、人はそれぞれ身長も違えば体格も違う。したがって、1本のロッドが全てのアングラーにフィットするわけではないという点を理解してほしい。とはいえ、全てのスタンダップ・ロッドに要求される条件というのも確かにある。18〜23Lbのドラグ値にも負けない腰の強さは最低条件だろう。スタンダップ用として売られているショートロッドは実に豊富だが、ただ単にブランクが短いというロッドには合格点は与えられない。5&1/2〜6ftの長さで、アルミのバットとローラー・ガイドが付いているものでなければならない。そして、バット部の長さは自分の体格に合わせて選ぶこと。もちろん、フォアグリップにもリールシートからの充分な長さが必要だが、具体的には実際にギア一式を装着した上で決定することだ。つまり、理想的には、ハーネス、ジンバルベルト、ロッドのシステム全体を一度に買い揃えてしまったほうがよいのである。 まず、ハーネス。ハーネスはキドニータイプのものでは腰そのものにピッタリとフィットしなければならない。これは最も重要な点である。最悪なのは、ヒップの下や太腿の裏側にハーネスを当てている場合で、これでは体重を掛けた時に重心が後ろになり過ぎてしまい危険である。 |
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次にジンバルベルト。ジンバルベルトはハーネスとは別に装着するタイプでなければならない。位置は太腿の上部が適切で、膝上では下すぎ、ヘソ下では上すぎる。また、ジンバルベルトの幅はあくまでも自分の両太腿の幅に合ったものを選ぶこと。なぜか? これは小さなジンバルベルトを装着して実際にファイトしてみればすぐに分かるだろう。きっと5分と経たずに自分の過ちに気づくはずだ。 さて、自分の身体に合ったそれぞれのギアを選んだら、それら全てを実際にセットしてみる。ここが大事なところである。スタンダップの基本姿勢を保ち、全てのシステムが調和しているかを確かめるのである。ハーネスとジンバルベルトを先述の位置に装着したら、ロッドのフォアグリップに手が届くようにロッド&リールをセットする。そして、両足のかかとに体重がかかる程度にひざを曲げる。すると、上半身はわずかに前傾姿勢となるはずだ。ちょうどスキーのような格好である(もっともスキーの重心はつま先だが)。スキーでは上半身を前後に揺らすことなく、雪面の起伏に合わせてバランスを保つが、スタンダップ・ファイトも同じである。魚の突進やボートの揺れに対して、上半身を前後させずにバランスを保つ。重心であるかかとよりも後方に体重をかけたりはしないし、つま先に重心が移動するほど前傾してもならないのだ。 そして、システム全体の機能は、フォアグリップをつかんだ手、ロッドのバットエンド、肩の3点が正三角形を描くことによって初めて発揮される。つまり、三角形の内角がそれぞれ60度に保たれることで、快適さが得られるのである。もし正三角形にならないのであれば、バット部やフォアグリップの長さを変えて(ロッドを替えるという意味)調節する必要がある。何にせよ、この正三角形のバランスが得られるよう、自分の身長や座高、腕の長さに合わせてロッドを選ぶわけである。 |
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実戦の前には訓練ありき。 自らの限界とドラグの安全値を知る さて、自分にピッタリのギア一式が揃ったからといってすぐ実戦に出掛けるにはまだ早い。何事も本番の前にはリハーサルが必要だ。だが、これは本番を前にした単なるリハーサルではなく、次の2点を確認するための重要な準備段階である。ひとつは、システム全体が自分にフィットしているかどうか、もうひとつは、自分の体力的な限界に応じてシステムが調整されているかどうか。 まず、ラインをしっかりした物に結び、先述した基本姿勢(かかとに体重をかけるように膝を曲げる)をとる。次に、重心を下げながら少し後方に体重を移動する。そして、この姿勢を保ったままストライク・ドラグ値をセットするのである。ビッグゲームの場合のドラグ値は使用しているラインテストには関係ない。重心のバランスを崩さず、かつ体力的な限界を超えない範囲内で、リールからラインが出ていく程度が望ましい。全体重を掛けてもラインがまったく出ないようなドラグ値は非常に危険だ。平均的なアングラーであれば、このドラグ値は18〜22Lbを超えることはないだろう。さらに、この姿勢を最低でも15〜20分間保ち続け、様子を見る。そうすれば、ドラグ値をもう少し緩めるべきかどうかが、身を持って実感できるはずである。 |
| このようにして安全なドラグ値を知ることはとても大切で、例のロングレンジ・フリートの若者にしても、正しいドラグセッティングさえしていれば、あのような災難にも遭わずに済んだのである。 覚えてほしいのは、スタンダップ・ファイトにおけるビッグゲームのドラグ設定は体力的な許容範囲と安全性こそ最重要要素であって、ラインの破断強度はあくまでも二次的な要素にすぎないという点である。 ライン強度に応じてドラグ値を上げれば、アングラーに掛かる負担は増大する一方である。使用するラインテストに関しては、むしろリールのラインキャパシティーという側面から考えるべきなのである。もしもトロフィーサイズのゲームフィッシュを狙うのであれば、ラインテストに合わせてリールを選ぶのは当然だが(ラインキャパシティーとドラグシステムを考慮して)、ドラグ値の限界は絶対に体力的な許容範囲を超えてはならないのである。 チェア・ファイトでは、アングラーに掛かる負担の大部分はチェアによって吸収されるが、スタンダップ・ファイトは違う。スタンダップで挑むにあたっては、チェア・ファイトとはまったく違う新しい決まりや法則に従う必要があるということを肝に銘じてほしい。自分の身体にフィットするハーネス・システムや賢明なドラグセッティング、そしてバランスのとれた、いささかオーバーとも思える姿勢は全て、ラインブレイクやフック抜けといったアクシデントを防ぐためのものなのである。 |
ドラグセッティング
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「スタンダップは横方向の引っ張りに弱い」という 事実を理解する さて、長い道のりではあったが、揺れるボートと突進するゲームフィッシュの待ち受ける現実の世界に挑戦する時がようやく訪れたようだ。この現実世界で実践されるポンピング・アクションを私は「ポンプ&グラインド」と名づけたい。それは賢明に実行すれば、アングラーが魚に対して与えることができる最大限のプレッシャーを生み出すものだ。特に、ファイトが垂直方向で行なわれる場合や、ボートがリバースをかけている場合などはそうである。 |
| ただし、両足を大きく開き過ぎたり、ストロークの度に上半身を前後に倒し過ぎてエロティックなポンプ&グラインドを強調したりすると、非常に危険である。ボートから遠く離れた場所で魚が走っている時などは特に危険だ。このような状況では、垂直方向のファイト時と比べて、ロッドのしなりは少ない。そのため、ボートが揺れたり、魚が急に走ったりした時に、バランスを崩して転倒する可能性が高いのである。反対に、ボートの真下に魚が潜っている時は、ロッドのしなりが大きく、うまくバランスを保てるばかりか、より強いプレッシャーを掛けることができる。つまり、ロッドがしなるとフォアグリップとロッドティップ間の距離が短くなり、テコの原理がより強力に作用するのである。うまくバランスを保つためには、横方向のファイトよりも縦方向のファイトのほうがよいのだ。ショートストロークのポンピングが特に効果を発揮するのは、このような縦方向のファイト時である。リールのハンドルを素速く1回転するだけのショートストロークが、最大限のプレッシャーを魚に与えるのである。このテクニックはかなり昔にジョージョー・デル・グエルシオによって開発された。キャット・ケイ沖で巨大なブルーフィン・ツナとファイトしている時のことである。もっとも彼はファイティング・チェアとトローリング用のロングロッドを使用していたのだが、ショートストロークを駆使することによって、1日に8尾のブルーフィン・ツナをキャッチ&リリースすることに成功したのである。チェアに座ったデル・グエルシオが1回のショートポンプごとにハンドルを1/4回転するかしないかでファイトする様は、想像するだけで新鮮な興奮を呼び覚ましてくれる。 スタンダップ・フィッシングにおいても、これと同じ原理が働くわけである。スタンダップによるマーリン・フィッシングのエキスパート、マーシャ・ビアマンは、西海岸流の縦方向ショートストロークをマーリンに応用し、東海岸に広めたアングラーである。マシーンを使った実験では、彼女のポンピングが時にリールのプリセット・ドラグ値を超えるほどのパワーを生み出すことが実証されている。このことは確かに、それだけ強力なプレッシャーを魚に与えられるということを意味しているが、逆説的に言うなら、個人の体力的な限界に応じた安全なドラグ値の必要性をも暗示しているのである。 |
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| 先述したように、静止したボート上で遠く離れたマーリンとファイトしている時、つまりラインの角度が浅い場合には、大きなポンピングは行なってはならない。こういった場合にショートポンプが威力を発揮するわけだが、マーシャ・ビアマンのようなエキスパートによれば、そんな時こそ、基本的なドラグセッティングやポンピング姿勢に忠実であるべきだと言う。ラインが水平に近づけば近づくほど、前後にバランスを崩す危険は高くなる。ショートストロークの姿勢のまま大きくポンピングすれば、必ず何らかのトラブルに見舞われるだろう。 |
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ベストなフィッシング・システムを求めて スタンダップ・フィッシングの数々の利点というのは私自身認めるところだが、一般的なトローリング・ロッドとファイティング・チェアの実用性がそろそろ見直されてもいいのではないかという考えがあるのもまた否定できない。チェアを使用すれば、ロッドを経由した魚の引きはチェアとジンバルに掛かる。ヘビーなタックルと、それに見合った強いドラグ値は非常に強力な張力を生むが、それはアングラーに掛かるものではない。 現在、スタンダップによるビッグゲーム・フィッシングは、その生誕場所である南カリフォルニアのロングレンジ・ツナ・ボート(必要の結果として誕生した釣法であるが)という範囲を超えて広く普及している。チェアを装備したボートであるにもかかわらず、多くのアングラーがあえてスタンダップ・スタイルを選ぶという状況である。 |
| おそらく、ベストなフィッシング・システムというのはまだこの世に存在していない。現在のシステムを論理的に改良していくとすれば、テコの面で効率のよいスタンダップ用ショートロッドとファイティング・チェアとの組み合わせこそが次なるシステムではないだろうか。このシステムを現実のものにするための当面の問題は、先鋭的ないくつかのメーカーによってすでに克服されている。例えば、International Chairという製品などは、途中で気が変わり、チェアでファイトしたくなったスタンダップ・アングラーにはピッタリである。それは2種類のジンバルを供えたチェアで、一方は通常のトローリング・ロッド用、もう一方は短いスタンダップ・ロッド用である。つまり、バットの短いスタンダップ・ロッドであっても、股の間でリール・ハンドルを巻くという悪戦苦闘を演じなくてすむのである。またSo-Lo社では、通常のチェアに取りつけることのできるスタンダップ専用のロッドホルダーを製造している。 だが、ファイティング・チェアでショートロッドを使用する場合の問題はこればかりではない。ロッドが短かすぎるために、ガンネルやカバーリングボードにラインが擦れてしまうというのも、そのひとつである。しかし、これはあくまでもコックピット内の通常の位置にチェアをセットした場合の問題である。つまり、もしもチェアがカバーリングボードよりも高い位置にセットされていれば、この問題は解決し、アングラーはショートロッドの持つ威力を存分に発揮させることができるわけである。それに、スタンダップであれば自分の身体で吸収しなければならない負担を、チェアのジンバルに逃がすことができるのだ! ヨボヨボになってしまう前に、ぜひともこんなシステムでビッグフィッシュに挑戦してみたいものである。 コックピット・ポテト(カウチ・ポテトのアングラー版)に落ちぶれるのはもちろんイヤだが、「座れる時は座る」これが私の信条である。 |
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筆者紹介/ドン・マン(Don Mann) アメリカのビッグゲーム・シーンを語る時には欠かせないライター&フォトグラファー。ただ傍観者として関わるのではなく、自らもロッドを握る。アメリカでは非常に名の知れたアングラーである。事実、すべての9ビルフィッシュを11カ月と1週間のうちにキャッチするという偉業を達成しており、IGFAに認定され、1989年のギネスブックにも名を残している。この記録は当ウェブで紹介したラス・ヘンズリーに破られるまで史上最短のものであった。また、37kg(80Lb)テストラインで810Lbのアトランティック・ブルーマーリンをキャッチしており、栄誉あるIGFA「10to1クラブ」入りを果たしている。共著に「Great Fishing Adventures」があり、「Marlin」「Fishing World」「Florida Sportsman」等に記事を連載している。 |