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排水量型のハルが主流
当時は、まだ小型ボートのハルや、そのパワーユニットも発展途上であった。なにしろ、それらは現代にいたっても改良の余地がいくらでもあり、多くのビルダーが毎年新しい形状のハルを発表しているくらいなのだ。当時は推して知るべしである。
1930年代には、まだ本格的なクルーザー用の滑走型ハルは存在していなかった。もちろん、小型のフネに適したものはあったが、ことクルーザーとなると、まだラウンドボトムの排水量型が主流である。スターンはトランサムで断ち落とされた、いわゆる“トランサム・スターン”の形状が大多数を占めるようになったが、ボトム形状そのものは昔からあったものとそう変わっていなかった。この最も大きな理由は、軽量で小型のマリン・エンジンが登場しなかったことである。1940年代に入ると、200馬力級で軽量なガソリンユニットなども登場するからだいぶ事情が変わり、半滑走型のモデルなども登場するが、本格的なハードチャインのV型船型は、その後ということになる。このあたりは、第2次世界大戦で開発された小型高速艇用の船型が民間に普及するのを待つことになるようだ。
結局、当時のスポーツフィッシャーマンの多くは、ラウンドボトムにトランサムスターンの排水量型ハル、ステム(船首)は直立し、できるだけ吃水線長を長く採ったハル、というあたりに落ち着く。吃水線長を長くとるのは造波抵抗を減らすためで、これは排水量が同じならば、吃水線長が長ければ長いほどフネ自体の抵抗が少なくなるという論理に基づいたものである。
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| おそらくは、当初別な目的で造られたカッターなどのハルを使い、上部構造を構築してスポーツフィッシングに用いていたフネの例。カヌー・スターン(カヌー型の尖った船尾)のダブル・エンダー(船首、船尾ともに尖ったフネ)という特徴的な1艇だ。 |
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