1 フラッグ・スタッフ
旗竿
2 バウ・チョック
チョックはクリートされた繋船索などを挟むための金具。バウにあるからバウ・チョックで、ここに繋船索を通すことで、ロープの位置決めもしっかりと決まり、艇体やその構造物へのロープの当りも防げる。
3 クリート
ロープの端を止めるための金具。イラストの場合は繋船索用だが、他の用途にも使われる。なおクリートという言葉は動詞としても使われる。
4 パルピット
(アンカー・ローラー付き)
日本では、これを“バウ・スプリット”と呼ぶケースが多いが、それは大間違い。バウ・スプリットというのは、帆装されたフネがマストを固定し、前帆を上げるためのフォアスティをより前方からとるために、バウに突き出した棒状のものをいい、人間の乗る台のことではない。その昔、米国などでも日本のツキンボ漁のようなものが行われていたが、そのモリ打ちが舳先で乗っていたのがパルピットと呼ばれた造作である。原義的には教会に置かれている説教壇。アンカーローラーはアンカーやアンカー・ラインの揚降が滑らかになるように取り付けられたローラーのこと。
5 ウインドラス
揚錨機。アンカー用ウインチのことで、チェーン巻き取り用のギザギザのついたドラムをジプシ、ローラ用のドラムをキャプスタンと呼ぶ。その両方を備えたものが多くなってきた。
6 バウ・レイル
レイルは手摺りとか柵とかの総称。この場合はフォアデッキを囲む手摺りで、バウにあるからバウレイル。これをパルピットと呼ぶのはもちろん間違いだが、パルピットを構成する要素ではある。
7 ハッチ
蓋だけをさす場合と、その造作全体をさす場合がある。特に区別するときは開口、あるいは造作をハッチと呼び、蓋はハッチカバーと呼ぶ。
8 ガンネル(ラブレイル付き)
gunwaleまたはgunnelと綴る。もともとは帆船がこの位置に大砲を並べていたところから。現在はハル(船殻)とデッキの継目の位置をいう。ラブレイルは擦れ止めのために取り付けられる長尺材で、アルミ、ゴム、樹脂、木製などがある。
9 ポートライト
舷窓。舷側に設けられた窓。オープンポートという呼び方もある。
10〜13 ヘルム・ステーション
ヘルムは舵取りやそのための装置。つまり、操舵所とか操舵席のこと。略すときは単にヘルムで済ませることも多い。ヘルムという言葉を使わない場合は、コントロール・ステーション、つまり操縦席。といっても、ここをコックピットと呼ぶのは大間違いで、フネの場合、コックピットの原義的な意味に添った造作が別にある。
10 コンソール
11 エンジンコントロール・レバー
ひとつのエンジンをトランスミッション用とスロットル用の2本で扱うのがツイン・レバー、両方の機能を1本でまかなうのがシングル・レバー。
12 ステアリング・ホイール
いかにも“舵輪”というタイプはラットと呼ぶ。
13 ヘルム・シート
操舵席の椅子。ヘルム・チェア、ヘルムス・ベンチと呼ぶべき造作もある。
14 ウィンド・シールド
これはごく一般的な言い方だが、ディフレクター(走行風の偏流器)とか、スプラッシュボード(飛沫避け)などと呼んだ方がいいような形状のものもある。
15 グラブ・レイル
グラブはgrab。つかまることを強調してあるが、要は手摺り。この場合はサイドデッキを歩くときなどのためにつかまるためのもの。
16 トップサイド(ハルサイド)
舷側。ハル側面。
17 ウォーター・フィラー
フィラーはfiller。生活用清水の給水口。
18〜21 トラスビルト型アウトリガー
トラスビルトはtruss built。張線とスプレッダーを使ってトラス構造にしたアウトリガー。
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18 ストラット
前後方向の支持材。
19 サポート・ストラット
上下方向の支持材。
20 スプレッダー
(メタルスパイダー)
スプレッダーは幅を広げるものの意。張線をポールから離して張りださせ、これと張線とアウトリガーポールで三角形を構成、トラス構造を成り立たせている。メタルスパイダーは材質と形状からの愛称。
21 アウトリガー・ポール
22 タワー
それぞれの魚の習性からか、イラストのような1層式のものをマーリン・タワー、2層式の背の高いものをツナ・タワーと呼ぶ習慣がある。材質は通常アルミ。
23 ハードトップ
またはキャンバストップ
イラストのものはタワー・コントロールのためのプラットフォームを兼ねている。
24〜25 タワーコントロール
タワー上に設けられた操船装置。通常タワーヘルムとは呼ばないが、それはヘルムという言葉が“航海”のための舵取り的ニュアンスがあるからだろう。タワー・ステーションと呼ぶことはある。
24 エンジンコントロール・レバー
25 ステアリング.ホイール
26 サン・ドジャー
日除けの総称。オーニングという言葉もよく使われるが、こちらは天幕という意味。
27 センターリガー
用途はアウトリガーと似たようなものだが、イラストのように1本のセンターリガーの場合、左右への展張はできないから、もっぱらフネの中心線から出すラインを上方へ引き上げる機能を持つ。2本のセンターリガーをV字型に配すなどしたフネもある。
28 ロケットランチャー
イラストのものはロッドスタンド専用。連装ロケット打ち上げ器のようなスタイルからの命名。
29 レイル
手摺り、柵の総称。この場合はフライブリッジ後部に設けられた手摺のこと。
30 ベイト・プレップ・
ステーション
プレップはprep。preparatoryと同意。ベイトの準備をするための造作。シンク、用具入れ、マナイタ、冷凍庫などで構成される。形状によってはベイト・プレップ・カウンターなどとも呼ぶ。
31 ボルスター
詰めモノをした緩衝材とかパッド類の総称。フィッシングボートの場合はコックピットの内側周囲に貼られる人体保護のためのパッド。コーミングパッドという言い方をするケースもあるが、イラストの場合はコーミングが無いので本当は少々違う。
32 サイドデッキ
高さで言えば、“ガンネル高”だが、水平面はコックピットを凹ませた名残りなので、正確にはデッキということになる。ここをコーミングと呼ぶ人もいるが、コーミングというのはデッキ開口部の周囲に立ち上げられた“縁材”のことで、かつては多くのフネがコックピットの周辺にコーミングを設けていたため、その名残りである。表現としては、少々不正確。
33 ロッド・ホルダー
人間がロッドを保持する代わりに、ヒットまでの間、ロッドを保持するためのもので、ロッドスタンド(使わないとき置いておく)とは区別して使う。
34 ロッド・ラック
(ホリゾンタル・タイプ)
直訳すると竿棚。ホリゾンタル・タイプは水平に置く方式のもの。これに対して垂直に置くものをバーチカル・タイプという。
35 ホーズ・アイ
(ホーズ・ホール)
舫いなどを通すための穴、あるいは金具。イラストのようなフィッシングボートではコックピット周辺に突起物を突出させないため、クリートはコックピット内壁に取り付け、ホーズ・アイでロープを導く。
36〜39 ファイティング・チェアー
非常に大きな力がかかるので、取り付け部にはかなりの強度が要求される。いくつかのビルダーではコックピット・ソールだけでなくキールに直接応力が分散されるような補強をいれている。米国のいくつかの文献では、フットレストなし、バックレスト取り外し不可のものは“フィッシング・チェアー”としている。
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36 バックレスト
ファイト時は取り外せるか、水平近くまで倒して、アングラーのポンピングを妨げないようにできる。
37 シート
付属のクッションを外すと、バケット・ハーネスなどが滑りやすい仕上げとなっていることが多い。
38 フットレスト
通常調整可能。ノンスリップ仕上げも多い。
39 ジンバル
高さの調整ができるものもある。
40 コックピット・ソール
こういった造作の、この部分をアフトデッキと呼ぶのは完全に間違い。こんな風にデッキに開口を設け、周囲を囲まれたところのことはコックピットと呼ぶ。コックピットとはそもそもその造作から付けられた名称で、飛行機の操縦席がそう呼ばれるようになったのは、当初、胴体上部から開けられた単なる穴だったからだ。当然、デッキに設けた開口だから、その床はデッキではない。かつてフネが木造だったころには、“ビーム”(梁)に張られているのがデッキで、フレームに設けられる床が“ソール”という定義もあった。現在のFRP製の小型艇では、原則として、ガンネル高、あるいはそれより高いところに設けられているものがデッキと呼ばれるべきだろう。
41 スターンライト
42 スイム・プラットホーム
こういった造作をトランサムステップと呼ぶこともあるようだが、少なくとも欧米の雑誌や文献でその表現を見たことがない。水遊びには非常に役に立つが、スポーツフィッシングの場合、ギャフィングやランディングの際に邪魔になることが多く、ここに出て作業できる静かな水面以外、こういったインボードエンジンのフネの場合、有効な造作とは思えない。
43 トランサム
滑走艇の場合、航走時にフネの下を通ってきた水流を船尾で断ち切り、抵抗を減少させる。結果、こういった船尾になるが、その船尾を形成する船尾板をいう。
44 トランサム・ドア
(ランディング・ドア)
ツナ・ドアと呼ぶ場合もある。イラストのように外開きとするのは、内開きだとランディングの際に衝撃で留め金が外れ、ドアが暴れて乗員がケガをするケースを避けるため。ドアのみでなく、ガンネルより上部(正確にはここがアフトデッキ)を跳ね揚げ式ゲートとして、完全に開口できる造作も少なくない。
45 フィッシュ・ウェル
イラストのように水を貯めて使うものをウェルという。魚を生かしておくことに注目すればライブ・ウェルだし、それがベイト用というのならベイト・ウェル。氷詰め用などのものはフィッシュ・ボックス。
46〜48 コックピット・コントロール
アングラー間近での操船、あるいは少人数での操船などを考慮し、コックピットに操船装置を備えるフネがある。イラストではステアリング・ホイールも備わっているが、エンジンコントロール・レバーのみというケースも少なくない。2基掛けインボード・エンジンの場合、それだけでかなり自在にフネは操れる。
46 コンソール
47 エンジンコントロール・レバー
48 ステアリング・ホイール
49 エンジン室ベンチレーター
前進時に空気が入ってくる形状のルーバーのものはエア・インレット、逆に吸い出される形状のものはエア・アウトレット。最近は舷側にエア・アウトレットを設置し、エア・インレットはコックピット内側の、水が入りにくい場所という手法が多くなった。
50 フューエル・フィラー
ウォーター・フィラーと同様、こちらは燃料タンクへの燃料供給口。2カ所以上の燃料タンクそれぞれに、別々のフィラーを備えたフネもある。
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