WHAT'S THE SPORT FISHING BOAT?
|
![]()
|
![]()
|
||
![]()
|
![]()
|
| で、その呼び分けの理由は『ツナは中層を回遊する。よって、より高いところから水面を見下ろしたほうが、反射も少なく、魚群の影を見つけやすい。これに対してマーリンは水面にヒレを出して泳ぐことも多い。だから、ツナに比べれば低いタワーでも充分に役に立つ』というものである。 たしかに、ツナ、マーリン、といったタワーの呼び分けがあるのは事実だし、魚の習性というのも、概ねそんなところだろう。しかし、マーリンだって、より高いところから探したほうが、より遠くのものを発見しやすいのは確かだから、ツナ・タワーはともかくとして、マーリン・タワーの理屈は少々苦しい。一説には、高いタワーだと安定がそこなわれるようなフネを持ったオーナーが、悔しまぎれに「これはマーリン用だ」と称して低いタワーを作ったのが、マーリン・タワーの原型だとかいう話もある。ま、名称の話は、逸話だと考えたほうが無難だろう。現在は2層式をフル・タワー、1層式をロープロファイル・タワーと呼ぶ方法もあり、どちらかといえば、その方が分かりやすい。 |
| 理にかなった現代のタワー 初期のタワー(まだタワーなどという名称のない頃)は、本当にマストのテッペンにバスケットを取り付けたスタイルだった。それが現代的なタワーになったのは、まず、フネそのものの変化がある。 速度がどんどん速くなり、それに伴ってフネに加わる衝撃も増した。そのため、それまでのマスト+バスケットでは、強度的につらくなってきたのである。また、フネのスタイルも現代のコンバーチブルのようなカタチが主流になると、どうもマストが立てにくい。そこで、デッキハウスを跨ぐように支柱を立て、その上に見張り所を設ける、今のスタイルとなったわけだ。 |
![]() |
![]() |
|
||
| 現代的なスタイルのタワーというのは、それなりに理にかなったものだ。まず、デッキハウスを跨ぐカタチであるため、タワーの真下、デッキハウスの屋根にあるフライブリッジの機能を損なわない。しかも、そのフライブリッジの屋根(ハードトップやキャンバストップ)を支える支柱を兼ねることができる。また、基本的にパイプの組み合わせだから、高速になると馬鹿にならない空気抵抗も比較的少ない(あくまでも“比較的”という範囲ではあるが)。さらに、タワーの重量はそれぞれの支柱に分散されるから、フネの一ケ所にだけ極端な荷重がかけられることを防げるし、衝撃も分散できる。そのため、タワー取り付け部の補強も、一ケ所に太いマストを立てるのに比べると少なくて済むわけだ。こういった利点をさらに生かしてくれるのが、多くのタワーに用いられているアルミニウムという素材である。 比重2.7程度と軽量である他(ちなみに、鉄は比重7.9前後)、柔らかいため、大きな衝撃が加わったときには、タワー側が変形してフネへの取り付け部のダメージを最小限に食い止めることができるのである。だから、最初からタワー取り付けを前提として、建造時点から上手に補強されているフネはともかく(最近は多くのスポーツフィッシャーマンがそうだが)、そうでない場合、あまり剛性の高いタワーは付けるべきではないだろう。ステンレスで作ったガチガチのタワーなどは、特に要注意である。 最近はオープンスタイルのフネに、最初からビルダーオリジナルのタワーを装着して販売されるものもでてきた。一時期はタワーの“高さ”競争だったようだが、今はよりスタイリッシュなのが流行りである。 |
|
8. スポーツフィッシング・ボート |