CAPT. BARRY CROSS
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オーストラリア、
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さて、今回はジャイアント・トレバリー・ファン待望のバリー・クロス氏直筆によるGTシークレット・タクティクスを紹介する。本場グレート・バリア・リーフでの20年に及ぶGTフィッシングの経験から語られるメソッドの数々は、シンプルながら実に説得力がある。さすがは世界中にその名を知られる名ガイドである。今回の記事の読みどころは、これまであまり明言されることのなかったGTの見つけ方にまつわる月齢や潮やベイトフィッシュとの関係。はたまたファイティング時のアグレッシブな操船法、確信を持って語られるポッパーのリトリーブ法など。忙しいガイド業の合間を縫って書かれた7千語に及ぶ生原稿を一挙翻訳掲載! GTフィッシングに賭けた男の魂を読み込んでほしい! |
| ブリスベンの北部に位置するバンダバーグ周辺からパプアニューギニアに至るまでの2,000kmに及ぶグレートバリアリーフ(GBR)は、ジャイアント・トレバリー(GT)フィッシングのホットスポットである。中でも私が好んで出かけるのはケアンズからケープヨークの先端に至る海域で、そこにはまったく手つかずのオフショア・アトール(沖の環礁)が広がり、スポーツアングラーの挑戦を待っている。 GBRにおけるGTフィッシングは1年を通じて可能だが、上記の北部一帯では天候の面から10〜2月が最盛期である。さて、具体的なテクニックを紹介する前に、私がGBRでのGTフィッシングを成功させるために守っている事柄を列挙してみよう。言わば、私のGTフィッシングの概要とも言えるものである。 |
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1. 1年を通して最もプロダクティブな時期を見極めること 2. 天候、月齢、潮の干満、それぞれがベストの時に釣ること 3. ベイトフィッシュを見つけること 4. キャスティングとファイティング、それぞれのテクニックに長けていること 5. キャプテン、クルー、アングラー間のコミュニケーションを常に保つこと 6. 操船の巧さ 7. タックル 8. 魚の扱い方と保護 |
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GTを見つけるための手掛かり What I look for in finding GT
GTを見つける段階では、月齢と潮の干満が非常に重要である。GTという魚は基本的にはノクターナル・フィーダー(夜間に捕食する魚)である。したがって、朝マヅメや夕マヅメ時に潮回りが良くなる日を選ばなければならない。 私にとっての良い潮回りとは、新月から数えて2〜3日後を指す。もちろん、ひと月の内には他にも良い潮の時がある。たとえば、満月や新月の2〜4日前、または満月の2〜3日後など。もしもこういった日に穏やかな天候という好条件が重なれば、かなり納得のいくGTフィッシングが期待できる。 もちろん、1日のうちでもピークとなる時間帯はある。これまでの経験から言うと、上記したような月齢の日の、潮が下がり切るまでの3時間、そして上げ始めの2時間が勝負時である。 潮が高い間、ほとんどのGTはシャローリーフの上や砂州の周辺で捕食活動をする。反対に引き潮時は、リーフエッジやドロップオフにベイトフィッシュが移動するため、こういったポイントを集中的に狙うことになる。しかし、いわゆるタイドチェンジ(潮止まり)の小1時間の間は、GTの活性は低く、良い結果には恵まれない。この間はGTはあきらめて、マッケレルなど他の魚を狙ったほうが無難だ。 私は釣りに関するたくさんのモットーや信条を持っているが、ことGTに関しては「NO RUN, NO FUN」に勝るものはないと信じている。ここで言う「RUN」とは潮流のことである。つまり、小潮日や潮止まりなどで潮が動かなければ、たいていの場合、GTの活性は低いものだ。これはベイトフィッシュが散らばってしまっているためである。反対に、潮が大きく動けば、ベイトフィッシュが特定の場所に集まるために、GTの捕食活動が活発になるのである。 |
| 水の透明度 Water clarity 透明度の高さもまたGTフィッシングには重要な要素である。ほとんどの状況では、10m以上の透明度が望ましい。逆に、透明度の低い時にGTをキャッチできた例は、私の経験でも数えるほどしかない。GBRでは、以下のような原因によってしばしば透明度が低下する。 1. 新月または満月時の大きな干満差 2. 雨期 3. 長期に渡り海が荒れた後 4. オーストラリア本土近くに位置する島や岩場、堤防など ただし、天候が穏やかで、なおかつベイトフィッシュを見つけることができれば、濁りによる影響はないと考えてよい。 GTの見つけ方 Finding GT 私のGTフィッシングの95%はベイトフィッシュを見つけることに費やされる。コーラルリーフや島に到着して私がまず最初にすることと言えば、潮流の方向を見極めることなのだ。狙う場所がリーフであろうが島であろうが、ベイトフィッシュは必ず潮の当たる側にいるものだ。 |
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| ベイトフィッシュの中でも私が特に注意して捜すのは、ブラックティップ・ファシリアー、レッドベリー・ファシリアー、ゴールドバンデッド・ファシリアーの3種(いずれもタカサゴ属)である。これらはGBRに生息するあらゆる魚食魚の主食となるベイトフィッシュであり、これらを見つけだせば、近くにはGTがいるのである。 また、時に堤防や岩場でガーフィッシュ(バリホー)やサーディン、小型のジャックなどがスクーリングしているのを見かけるが、このような状況もまたGTフィッシングには好ましい。だが、コーラルリーフを釣っている場合に最も重要なカギとなるベイトフィッシュは、やはりファシリアーであろう。 ファシリアーが群れで表層に浮くのは、強い潮流と無風という2つの条件が揃った時である。ファシリアーは潮に流れてくるプランクトンを捕食するために表層にスクーリングするのだ。こんな時はベイトフィッシュを見つけるのにさして労を要しないばかりか、ベイトフィッシュの捕食活動によって表層が騒がしいために、アングラーはベイトフィッシュの近くに気がねせずにポッパーをキャストすることができる。ファシリアーのこうした鈍感さは、彼らのいわばアキレス腱である。ファシリアーはプランクトンを食べるのに忙しく、GTは御馳走に容易に接近することができるのである。 反対に、風が吹き、海が荒れているような場合は、ベイトフィッシュは沈んでしまい、見つけるのに苦労する。これはGTフィッシングの中でも最も難しいシチュエーションのひとつである。もし私がベイトフィッシュの位置を正確に知ることができなければ、アングラーもまたベイトフィッシュに対して正確にキャストすることができないのだから。 かつて、私とメイトはお互いのコミュニケーションを容易にするために小型のトランシーバーを使用した。それは腰のベルトに取りつけるタイプで、イヤホンが付いたものだ。このトランシーバーのおかげで私とメイトは常に会話ができ、キャストの方向をアングラーに正確に指示することができた。 |
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重要なのはルアーもしくはフライを正しい時に正しい場所へキャストし、正しく動かすことである。この時と場所と動かし方という3つの内たとえ1つでも失敗すれば、結果は等しくゼロになってしまうだろう。もしもGTが死ぬほど空腹なら、たとえミスキャストしても、あるいはストライクがあるかもしれない。だが、状況にそれほど恵まれていない時には、知識と技術の限りを尽くして挑まねばならないのである。
「食い気のある魚は誰でも釣れる。そうでない魚を釣るのが本当の釣り師だ」この古くさい諺は、私のもうひとつの信条である。 |
| テクニック Techniques 私がGTを狙うのは、たいていの場合、リーフ周りの水深2〜30mまでの場所である。こういった場所はベイトフィッシュとGTにとっては最高の環境なのだが、残念なことにGTをランディングするには向いていない。 何百というポッパーを失いながら、ランディングをうまくサポートできるようなベストのメソッドはないものかと、私は何年にも渡って探究してきたつもりだ。 水深2mから100mへと急激に落ち込むようなドロップオフを狙う場合には、コーラルによるラインブレイクはあまり心配ないが、先述したように私が頻繁に狙うのは水深2〜30mのシャローなのである。そこで、ドロップオフのあるシャローのリーフエッジを狙う場合には、私はボートをシャローに乗り入れてしまうようにしている(もちろん、危険がない場合に限られるが)。そして、アングラーにはディープ側に向かってキャストしてもらうのである。 フックアップしたGTは、ラインの抵抗を感じてか、あるいは本能によるものか、ボートに向かってきたり、シャローに走ったりすることは滅多にない。たいていはボートから離れていくし、深く潜ろうとするものだ。これを利用するわけである。 フックアップしたGTが走り出したら、私は可能な限りの速さで魚を追う。ロッドティップから出ているラインがほぼ垂直になるまで追いかけるのである。そして魚の真上まで来たらスピードを落とし、そのまま常に魚の真上にロッドティップがあるように慎重に操船する。私はこの状態をランディングまで保つのである。このメソッドを完璧に行なうことができれば、もしもGTがコーラルの周りを回ってしまっても、ボートもまた同様にコーラルを回ることになり、ラインブレイクが避けられる。私にとって、このメソッドはベストなものだが、私自身とアングラー、またはメイトとの間に密なコミュニケーションが保たれなければ成功は難しい。また、このメソッドで要求される操船技術だが、これを仮に100%とすれば、私がマーリンフィッシングで使う技術レベルは50%程度にすぎない。 話をストライクとフックアップに戻そう。アングラーには2回から3回の鋭いアワセを行なうように薦めている。GTのアゴの骨の構造や大きさを考えれば、アワセは有利にこそなれ、決して不利にはならないはずだ。時折、ルアーを丸呑みにしてしまうハングリーなGTもいるが、私がこれまでにキャッチしてきたGTのうち75%は口の端にしっかりとフックが掛かっていた。 |
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| ロッド Rods まず、私自身が使用しているロッドについて書こう。それはカーボンファイバー製7'6"のカスタムロッドである。ジャック・アースキンと私がGBRのGT用に共同でデザインしたもので、ブランクには「ケネディー・フィッシャー」を使用している。 |
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| 理想のブランクはライトウエイトでありながら、バットからティップまでのパワーがあるもの。長さは7〜8ftまでならOKだが、それ以上の長さは、アングラーに負荷が掛かり過ぎてしまう。GBRにGTフィッシングに訪れる外国のアングラーは柔らかいロングロッドを持ってくる傾向がある。こういったロッドが向く釣りもたしかにあるが、GTフィッシングには何と言っても硬いショートロッドが向いている。柔らかいティップのロッドでは、アワセがやりにくいばかりか、チャガータイプのポッパー(スカッダーなどに代表される大きなカップフェイスを持つポッパー)を操るにも倍以上の努力が必要になる。つまり、ロッドティップを1m動かせば、同じ距離だけルアーが動くというのが私の理想なのだが、柔らかいティップではそれができない。ルアーを1m動かすためには、ロッドティップを少なくとも2mは動かさなければならないのだ。これでは体力が持たない。また、ロングキャストするためにはロングロッドが不可欠だと、実に多くのアングラーたちに信じられているが、この考え方には納得できない。私自身、長年GTフィッシングを続けてきて、ショートロッドを使って50〜70mの距離をキャストするのに何の問題もないのだ。たいていの場合、問題はキャスティングの仕方にあるようだ。 |
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ショートロッドを使ったキャスティング方法さえマスターしていれば、飛距離は容易に稼げるものだが、日本のアングラーの多くは(ショアフィッシング用の)ロングロッドと素速いフリック・キャスト(バックスイングなしで、後方から振りかぶるようなキャスト)に慣れてしまっている。キャスティングの仕方をいわゆるペンデュラム・スタイル(直訳すれば、振り子スタイル。バックスイングによるロッドの反発力を生かした投げ方)にすっかり変えてしまえば、飛距離はショートロッドでも充分に稼げるだろう。日本のアングラーたちが持ってきたロッドの中には優れたものも多いが、その中でも「ICHTHYIC」は突出している。GT用のロッドを選ぶ際の基準は、軽さとパワフルさ、そしてリールシートやガイドといった細部の造りである。 |
| リール Reels GT用として使用可能なリールは数多い。スピニングとオーバーヘッドリール(ベイトキャスティングリールのこと)のどちらでも構わないが、私がガイドするアングラーにはキャストの容易なスピニングタックルの使用を薦めている。GTフィッシングを始めてから20年以上になるが、オーバーヘッドリールをまともに扱えたアングラーはわずか10人にも満たない。このテのリールを使って、揺れるボートから50〜70mの距離を正確にキャストするためには、相当のキャスティング技術が要求される。バックラッシュしたり、狙いを左右に外したりしていては、GTをキャッチするのは難しい。 大切なのは第1投なのである。第1投でルアーをベイトフィッシュの群れの中に落とすか、あるいは通過させるか、これが非常に重要なのだ。つまり、常に安定したキャストが求められるのである。だから、そんな時にバックラッシュしたり、狙いを外したり、あるいは飛距離が足りなかったりしていたのでは、チャンスはどんどん遠ざかっていってしまう。狙ったポイントにルアーをキャストするまでに、3〜5回もキャストをやり直すアングラーを何度となく見てきたが、GTがよほど空腹でもない限り、報われないことのほうが多い。だが、もしも第1投が見事に決まれば、たとえGTが空腹でなくても、まず間違いなくルアーに反応してくれる。 では、具体的なリールの話に移ろう。スピニングリールは実に豊富な機種が出回っているが、私のファーストチョイスは「ペン850SS」と「750SS」である。私は2つの「850SS」を10年以上に渡って使い続けているが、それらで約500尾以上のGTをキャッチ&リリースしてきている。丈夫さはこのリールの最も優れた点であろう。ドラグ・ワッシャーやベイルスプリングなどは交換すればよいのだ。 ダイワやシマノも優秀な大型スピニングを製造している。 オーバーヘッドリールに関しては、「NEWELL-P332F」が気にいっている。アメリカ製のリールで極めて軽いが、先述したように、このテのリールは経験を積まないと扱いにくい。他にもダイワやシマノがGTフィッシング向きの優れたリールを製造している。 |
| ライン&リーダー Fishing Lines and Leaders for GT GT用として私が使うのは、20Lb(10kg)から30Lb(15kg)の蛍光ラインである。色は明るいほどよい。具体的には、「東レ」や「モーリス」、「サンライン」、「デュポン」などである。視認性に優れたラインは、フックアップ後に魚を追いかけやすく、アングラーにとっても魚の動きが読みやすい。ラインの角度に注意さえしていれば、魚に対して常時プレッシャーを掛けることができる。 ドラグセッティングはライン強度の25〜30%にしている。私のセッティング方法は、リールから直接ラインを引き出すというやり方で、スムーズに、ゆっくりと、絶え間なくラインが出るように行なう。 つまり、ファイト中のアングラーには強いプレッシャーをスムーズに常時掛け続けてほしいのである。ロッドがあまりしなっていないような場合は、たいていアングラーが休んでしまっているのだ。アングラーが休めば、魚も休んでいるということを忘れてはならない。また、ロッドを激しくジャークするようなファイトは、魚をパニックに陥らせ、ラインブレイクの可能性を高める。 ライン同様、リーダー・マテリアルに関しても、優れたブランドが多い。中でも私の好みは80Lbテストの「バリバス」だ。しなやかでノットが行ないやすく、快適にキャスティングが行なえる。他にも「ダイリキ」や「ザウルス」も、優れたリーダーマテリアルだ。8〜16Lbテストまでのタックルには、60〜80Lbテスト。20〜30Lbテストまでのタックルには、80〜100Lbテストのリーダーを使用している。 |
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| リーダーの長さは4.5m(注:ちなみにIGFAルールでは、20Lbテストクラス以下の場合、15ft(4.57m)までがリーダーの長さとして認められている)を取るようにしている。ライン側は短いダブルラインにしたラインにオルブライトで結び、ルアー側はボールベアリング式のスナップスイベルに結ぶ。 ダブルラインの長さは重要だ。かつてショアフィッシングをしていた頃には、ダブルラインを長くとっていたために多くの魚をバラしてしまった。理由は全てダブルラインの一方が岩や珊瑚などに引っ掛かってしまったためであった。また、強風時のキャスティングなどでは、ダブルラインがストリッピング・ガイドに絡まってしまうということもしばしばあった。そこで、ダブルラインの長さは、リーダーとの接続に足る30cm程度だけを取るようにしている。ダブルラインの作り方は、ビミニツイストやスパイダーヒッチの他に三つ編みも用いている。もしも三つ編みでダブルラインを作る場合には、8〜30Lbテストラインの場合、三つ編み部分の長さは2〜3cmで充分である。長さよりもむしろタイトに編むことが重要なのだ。編み上がった時に、三つ編み部分がバナナのようにカールしていれば、タイトに編まれている証拠だ。外国のアングラーが三つ編みを6〜10cmもの長さに編んでいるのをよく目にするが、これはバイクに灰皿を付けるくらいに意味のないものだ。ルーズな三つ編みは、リトリーブ中のガイドや水中の障害物に擦れたりした時に簡単に解けてしまう。 ダブルラインとリーダーとの接続には、ダブルラインを9回巻くオルブライトノットを用いている。しっかりと結んで、余ったラインエンドは短くカットすることが大切だ。よくラインエンドを長く残していたり、瞬間接着剤で固めていたりするのを見かけるが、それはアングラー自身が自分のノットを信用していない証拠である。私は全てのノットをきちんとタイトに締めてから、ラインエンドを短くカットするようにしている。もし作業中にノットが解けたとしても、それは決して恥じることではない。もう一度やり直せばいいのだ。一生に1度の大物とファイト中に解けるよりも、結んでいる時に解けた方がマシなのは明らかだ。「ラインをブレイクさせるのは魚ではなく、釣り人のほうだ」これも私の好きな諺である。 |
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| この他にも、ラインと太いリーダーを接続する方法はある。20〜50Lbのブレイデッド・ダクロン、あるいはブレイデッド・モノフィラメントを30cmほど用いる方法がそれで、オルブライトに比べてガイドやリールの通りがスムーズなのが特長だ(上イラスト参照)。また、ダブルラインとダクロンとの接続をループTOループで行なうため、あらかじめリーダーを作っておけば、交換も簡単である。 それでは順を追って作り方を説明しよう。まず、30cmの長さにカットしたブレイデッド・ラインを用意する。80Lbリーダーには、30Lbの蛍光イエロー「MAGIBRAID」ダクロンを私は好んで使っているが、「MASON」や「CORTLAND」のミクロン等でもよい。ダクロンのスプライスには、専用のスプライシング・ニードルと「REEL ROD FACTORY」製のチューブがあれば簡単だ。スプライシング・ニードルの代用品として、#2のステンレス・ワイヤーを使ってもよい。 |
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| まず、80Lbのリーダーを8cmほどダクロンの中に通す。この時、ダクロンのエンドをふさふさの状態にしておき、そこを0.40mm径のモノフィラメントでネイルノットして覆ってしまう。次に、ダクロンのもう一方をスプライスする。約1cmのループを作り、スプライシング・ニードルを使ってダクロンのラインエンドを中に通す。これでリーダー部の完成である。後はメインラインに30cm以下のダブルラインを作り、ダクロンのループとループTOループで接続すればよい。 ルアー:テクニック Lures Techniques GTは極めてレイジー(怠惰な、鈍い、のろのろした、の意)な魚である。そこで、私が好んで用いるテクニックが、チャガータイプのポッパーをロッドティップを使って鋭くショートジャブさせる方法である。 だが、アングラーの大多数はルアーをファストリトリーブしているようだ。たしかに、ファストリトリーブが効果的な場合もある。しかし、GTが空腹か、あるいは何尾かが先を争って追ってくるといった素早い反応が期待できる状況でもない限り、第1投目でルアーにストライクする可能性は低い。ポッパーが高速でリトリーブされると、GTは遠ざかっていくルアーの姿しか見ておらず、反応できる時間はほんのわずかである。反対に、チャガーポッパーをゆっくりリトリーブすれば、GTが反応できる時間は増大し、遠ざかっていくルアーだけではなく、近づいている段階から追うことが可能になる。このメソッドを用いれば、GTのストライク率が高まるばかりか、その他の様々なゲームフィッシュも多くキャッチできるのである。とにかくルアーがストライクゾーンにある間は、スローリトリーブをして、可能な限りたくさんアクションさせることだ。ルアーは色のついたただの木片ではない。あくまでも、傷つき、弱ったベイトフィッシュを演出するべきなのだ。 |
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着水から最初の3〜4mまでが、最も可能性の高いストライクゾーンである。したがって、第1投目にこのストライクゾーン内でいかにルアーをうまくアクションさせるかが肝心なところだ。先述したように、大切なのは正しい時に、正しい場所で、正しく動かすことなのだ。私がチャガーポッパーを好むもうひとつの理由は、スキップポッパー(ペンシルポッパー)よりも派手にスプラッシュするからである。つまり、GTに対してより強くアピールするのである。特に、風が強かったり、海が荒れていたり、あるいは透明度が低い時などはそうである。
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| スキップポッパーやファストリトリーブを使う状況というのは少ない。ブルーフィン・トレバリー(カスミアジ)やクイーンフィッシュ(イケガツオ)、ツナ、バラクーダなどは、このメソッドによく反応する。天候については、荒れている時よりも穏やかな時のほうがスキップポッパーに対する反応はよい。また、ルアーの後を追っているのになかなかストライクしないような時は、リトリーブの速度を速めるとよい。 リトリーブの速度という要素は、この釣りの非常に重要な部分だ。プレデター(肉食魚)に攻撃されたベイトフィッシュは、たいていの場合、速く泳ぎ始めるということを知っておいて損はないだろう。 ルアー:カラー&サイズ Lure Color & Size ルアーの色について神経質になるアングラーは多いが、私にとってはあまり重要な問題ではない。まったく色のついていないルアーを含めて、私はおよそ想像しうる限りの色でGTをキャッチしている。だから、色という要素がキャッチ率に何らかの関係があるとは考えていない。なのに私が自分で作るルアーに色を塗るのは、2つの特別な理由からである。ひとつは、ルアーを買ってくれるお客がそれを望むという理由。もうひとつは、ウッドルアーに何も塗らないと、水を吸ってしまうからである。また、ひび割れやすいというのも理由だろう。水を吸った木製ポッパーは浮力が落ち、スプラッシュにも勢いがなくなってしまう。ベイトフィッシュの色を真似たり、いくつかの色を使い比べたりして、ベストカラーを見つけ出すのもいいかもしれないが、正直言って活性が高い時はカラーなど何でもよいのだ。ただし、自信のあるカラーを持つということは大切だろう。 10年程前のことだが、私は自作のポッパーに色を塗る代わりに、ツナの油の中に1週間漬けておいたことがある。このアイデアは浮力と臭いという点では成功したが、GTの攻撃でたちまちのうちにボロボロになってしまうというのが難点だった。新しいお客をガイドするたびに新しいルアーを用意しなければならず、実に骨が折れた。 |
| 一般に市販されているGT用ルアーは、大物に対応できるほどには丈夫に作られていないため、私はすべて自作している。それは重さ120gのチャガーポッパーで、30kg以上のGTにも耐え得るほど頑丈なものだ。このルアーで一番弱い部分は「VMC」製のトレブルフックなのだが、ポッパーとのバランスが良好で、値段も安いため、このフックを使用している。5/0と6/0のトレブルフックを日本のメーカーに特注したこともあるが、値段が高く、少量しか手に入らないため残念ながらやめた。他には、「イーグルクロウ」や「マスタッド9430A」もよいフックだ。 |
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フックを必ず研ぎ、バーブを潰しておくことも重要だ。こうしておけば、フックアップやリリースが容易になる。
自作ルアーのマテリアルには、ウエスタン・レッドシダー(赤杉)を使用している。この木材は硬く、その上に浮力が極めて高い。浮力を気にするルアーメーカーは意外と少ないが、チャガーポッパーの場合、これは非常に重要な要素である。浮力の高いポッパーは、たとえ波のある時でも動かしやすいのだ。 |
| ストライクの後、ポッパーが水中に消えたにもかかわらず、フックアップしないことがよくある。こんな時は、そのまま水中でリトリーブせずに、一度ポッパーを浮上させてから再びスプラッシュさせると、たいていもう一度ストライクがあるものだ。ところが、もしもポッパーの浮力が弱く、浮上するのに時間が掛かってしまうと、その間にGTはポッパーに対する興味を失ってしまう。最初のストライクがあった後、そのまま水中でリトリーブして再びストライクがあった例はほとんどないのだ。しかし、サーフェスでのスプラッシュと水中でのスイミングの両方をこなすポッパーもある。ひとつは日本の皆川哲氏による「クリアベイト」、もうひとつはハワイの「ピリー」である。メタルジグやシンキングポッパーは、魚がディープにいて浮いてこないベタナギの日には特に効果的だ。このように海況や天候によって、使用するポッパーの種類を決定することもしばしばある。 また、これは私個人の好みだが、ポッパーには0.35〜0.40mm径のステンレスワイヤーを15cmほど結ぶようにしている。これにはいくつか理由がある。 1. 対マッケレル、バラクーダ用 2. フックがリーダーに絡むのを防止するため 3. リーダー交換の回数を減らすため |
| リリース・テクニック Releasing Techniques 以下は私のボートで実践しているGTのリリース法である。 ランディングには特製のロングテイラーを使用する。テイリングしたGTは、カーペットを敷いたソール(床)に寝かせる。この時、カーペットは濡らしてある。それから、海水の出るホースをGTの口の中か、あるいはすぐ外側に置く。そして、フックを素速く、かつ注意深く外し、計量して、タグを打つ。計量は目測で量るだけにし、アングラーが望んだ場合にのみきちんと計量することにしている。大切なのは、これら一連の作業を可能な限り素速く行なうことである。 |
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リリースする際には、口から先に魚を水中に押し出すようにして行なう。こうすると、海水がエラを通り、呼吸を助けるのである。海に戻ったGTのほとんどは元気に泳ぎ出すが、20kgを超える大型の魚には一層の注意が必要である。魚が小型であればあるほど、ファイト時間も短く、疲労やストレスも少ないうちにランディングすることができるが、大型魚の場合はファイト時間も長く、魚は(時にアングラーも)疲労しきっている。大型のGTをテイラーで持ち上げる時には、特に注意が必要だ。こうした大型魚には、魚体の中央部(尻ビレ)でテイリングしたり、あるいはテイリングと同時に胃の部分を手で支えたりするのが望ましい。 現在では、ギャフを口に掛けて持ち上げるという方法を私は用いない。不注意に行なえば、エラを傷つけてしまう可能性があるからだ。以前はこうした危険性に無知であったために、ギャフを使用していたが、おそらく多くのGTを殺してしまったに違いない。 |
| GTが疲労していてなかなか泳ぎ出さない場合は、ボートを魚の横に付け、回復の兆しが見えるまで様子を見るようにしている。また、逆に元気すぎてタギングや撮影などの作業がうまくいかない時は、エラブタを指で押えつけるようにすればおとなしくなる。この方法で魚にダメージを与えることはない。 リリースの作業で重要なのは、傷つけずにいかに素速く行なうかである。「LET THEM GO, LET THEM GROW(逃がして育てろの意)」を実践して、この素晴らしい経験をぜひ次世代に残してやりたいと思っている。 |
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筆者紹介/バリー・クロス(Barry Cross) 愛艇は「LIBERTINE」、33ftのカスタムボートである。この他にも河川でのバラマンディーに対応できる小型艇も所有している。彼の的確なガイディングによるGTフィッシングを楽しむために、地元オーストラリアは言うに及ばず、アメリカや日本から訪れるアングラーも多い。 |
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